パソナグループ株主総会~(愛国者)竹中平蔵氏のご尊顔を拝見~
お盆がすぎ、暑さも和らぐ兆しが感じられる東京駅。
新幹線の改札口すぐのサピアタワーにて、今年もパソナグループの株主総会が行われた。
突然の退任宣言で話題沸騰の竹中平蔵さんのご尊顔を拝見しに、会場を訪れた。
(会場には50名ほどの株主が来場していた。)
株主席の左右にはスタッフ数名が座り、警備員が一人ずつ立つ。
東京五輪で儲けたはずなのに、株主様は檻のような狭い会議室に詰め込まれ、スタッフや警備員からの監視対象。
ちなみに、会議室のレンタル料金は、8時間31万1300円(2022.8.19WEBにて確認)。
他の上場企業の株主総会は高級ホテルや、一席ずつあけての着席が多い。また、水かお茶のペットボトルの提供がある。
パソナグループは密な上に、熱中症対策の水の提供もなかった。
13:00 南部社長より挨拶
(コロナ感染対策で時短終了を告げるも、会場は密でコロナ感染対策とは真逆であった。)
13:02 事業報告の概要説明
13:04-13:08 スライドにて説明
13:09 決議事項の説明
第1号議案 定款一部変更の件
(バーチャルオンリー株主総会の開催をみとめる。)
第2号議案 取締役5名選任の件
(竹中平蔵氏が退任し、南部靖之社長のご子息が新取締役として着任。)
13:11 質疑応答
(内容を変えず簡略化して表記。取締役以外の名前は聞き取れた範囲で記載。)
①強制労働による製品を輸入しない法律が施行されるなど、労働問題が重要視されている。
持続可能な勤務の観点から残業手当の不払いが行われていないかチェックをしたり、
労働力不足を鑑みて賃上げが必要だ。
パソナグループ勤務者ならびに派遣スタッフともに検討しているか。
→カミシマ専務
3年前の働き方改革による新たな労働基準法にのっとっている。
パソナグループでは、過重労働対策としてパソコンが規定時間になると自動的にシャットダウンされる。
派遣スタッフについては、派遣元としてクライアントにヒアリングを行い、適正な賃金を要求している。
②世界的、世間的に同族経営をさける傾向にある。
第2号議案では社長のご子息が取締役に新任とあるが、逆行しているのではないか。それほど代えがたい人材なのか。
若本副社長→指名報酬等委員会にて、取締役は選出される。グローバル部門の成果にて、取締役候補として選出された。
南部社長→親子でもあるが、世界戦略に必要な人材でもある。
③パソナの派遣スタッフとして仕事をしていたが、同一の職場で通年7年働くも、半年勤務していない期間があり、継続勤務ができなくなってしまった。
人生100年時代のキャリア形成の支援をうたっているが、具体的には?
他の派遣会社と対応がなぜ違うのか?
ナカオ常務→同一の職場の勤務については法令に従っている。
期待に添えずに申し訳ないが、3年ないし5年の勤務にて派遣先での直接雇用をお願いするか、次の仕事を紹介している。
キャリア支援については、派遣スタッフ、パソナグループ社員ともに、終身雇用が減少するなか定年以降も働けるよう伴走型で対応している。(具体的な事例は皆無)
④東京五輪の組織委員である元電通の高橋治之さんが逮捕され、電通にも捜査の手が入ったことが報道されている。
五輪以前より何年も電通の株主総会にて、高橋さんのことを不安視する株主の声に対し、経営陣は元従業員で関係ないと説明してきたが、このような状況になっている。
一部報道機関にて、一人35-60万円/日の人件費をパソナが要求し、派遣スタッフには時給1600-2500円の支払いのみと報道された。
金額の大きい仕事であり、パソナも不当な利益を求めたり不正行為が行われていないか不安だ。
カミシマ専務→法外な料金は請求しておらず、通常のクライアントと同様だ。
また、不当なお金も受け取っておらず、元電通の高橋さんとは一切関係ない。
東京五輪では、ボランティアスタッフも飲み物はコカ・コーラを指定されるほどスポンサー重視であった。
無観客でも、風俗店のスタッフ募集なみのラッピングカーがコロナ禍でも各地を練り歩き、下品さと密でうんざりもした。
スポンサーの意向を把握したスタッフ派遣に、スポンサー窓口とも言える元電通の高橋治之氏と一切関係なくできる仕事だったのか、疑問だ。
⑤人材派遣において、人手不足の影響があるのか?現状と今後の対策を知りたい。
決算説明の資料がわかりにくく、動画配信での説明を希望する。
退任する竹中さんから一言ほしい。
ナカオ常務→労働力、特に若年層が減少している。
リモートワークが増え、在宅勤務を希望する片親家庭、障害者、アスリートにとり、新たな雇用機会だと捉えている。
オリンピック特需がなくなり、コロナ禍ということが業績に反映されている。
少子高齢化で労働力が不足するのは、明らかだが、自社グループや派遣スタッフの賃上げについての言及は一切なかった。
13:29 質問者なし、決議事項の採決
13:30 議長の終了宣言
13:31 竹中平蔵氏の退任挨拶
13年間の謝意を述べ、企業やリーダーにはニ種類のタイプがあると語った。
「企業や会社のリーダーには二通りある。
南部さんのパソナ、孫さんのソフトバンク。。これらのレジェンドには健康が許す限り、死ぬまで頑張ってほしい。それを支える側近も必要だ。
方や、外部から入ってサポートする自分のようなタイプは、新陳代謝が必要だ。
5年と思い、大変な時期もあり10年になり、あと2年と思い13年になった。ここで区切りをつけたい。」
大変な責任あるが適任者として、後任の南部真希也さんには頑張ってほしい。パソナグループ、友人である南部社長の活躍を願い、株主にも支えてほしいとエールで締めた。
13:34 新任の南部真希也氏挨拶
わずか35分の株主総会のコロナ対策も熱中症対策もない会社では、高齢者の竹中平蔵さんは安心して仕事ができなかっただろう。
彼を総務大臣に指名した小泉元総理も引退され、
彼を愛国者とよび、蜜月を過ごした安倍元総理もお亡くなりになった。
71歳の竹中さんも、政策提言などのご無理はなさらず、ゆっくりなさってください。
現役世代のロスジェネの私達が声を上げ、新陳代謝をしてまいります。お疲れさまでした。