日本郵政株主総会2023.6.23～今度は楽天で大損。民営化は失敗と認めよ。～
梅雨時の晴れ間の芝公園の真横のザ・プリンスパークタワー東京で、日本郵政の株主総会が行われた。
会場付近では、横断幕とビラ配布が行われいた。
（当事者の許可をえて撮影）
今年は、コロナ禍が収まりつつもあるのに時短総会で、
テストでは部分点すら与えられない言語明瞭意味不明の返答が繰り
10:00 増田寛也代表取締役が挨拶をし、議長宣言
彼は、都知事選で自民党が猛プッシュするも、
10:02 佐竹監査委員長からの監査報告
10:05 事業報告は、招集ご通知の通り、とこと。
10:05 映像にて、主な取り組みについて説明が流される。
JPプラットフォームアプリ（日本郵便、ゆうちょ銀行、
日本郵便は、
AGVによるパレット拠点の自動化。
輸送テレマティクス並びに、将来のドローン活用と配送ロボット。
他企業との取り組み。現在は佐川急便。今後はヤマト運輸。
楽天ロジスティックスによる総合物中展開。（さらりと流すも楽天との提携で大損）
TOLL（大損失をだしたが、誰も責任を取らず。方や従業員の福利厚生を縮小、廃止。）
JPロジスティック。
通帳アプリ、家計簿アプリ「ゆうちょレコ」で家計の一元管理。
学資保険の改善。契約者の専用サイトなど。
不動産事業（過去の財産を食いつぶす方針をを表明）
「麻布台ヒルズ森タワー」（日本郵政グループの板倉ビル、森ビルの社員寮。地権が複雑で、六本木ヒルズ同様、着工までに長期間費やす。）
五反田計画（「旧ゆぽうと」に大規模複合施設）
愛知県の錦三丁目25番街区計画（三菱地所など5社による商業施設）
中野駅北口再開発（公共事業。東急不動産など4社が施工し、日本郵政・清水建設・電通など9社が協力事業者）
JPタワー大阪（「旧大阪中央郵便局」跡地に複合商業施設）
SDGｓ 2050年にカーボンニュートラルの実現目指す。EV車両やバイクならびにエコ郵便局の導入。
株価50円/株
自己株式取得は2022年に2000億円実施。2023年は3000億円を上限に実施予定。
10：19 決定事項について
10：20 インターネットでの質問への返答
①役員の選任基準について
→指名委員会の基準を設け、当該分野での業績や多様なな事業企業経営、必要な知見と経験が重要事項。
取締役の適正は、スキルマトリックスが全てのスキルではない。知見、経験、多様性のバランスと見識。
因みに、指名委員会ならびに報酬委員会の委員を代表執行役の増田寛也社長が兼務している。
役員を指名し報酬を決める委員が、取締役と兼務することには疑問を覚えた。
②株価の低さ
→様々な要因があるが、謙虚に受け止める。
グループでDXに取り組み、企業価値を高める。株主還元や自己株式取得をやっていく。
③統廃合や閉鎖による地方の過疎化
→郵便局ネットワークは貴重な資源。多様なサービスで業務改善を目指す。
地域の拠点は、経済合理性だけでなく、新しいサービスなどで利便性を高める。
人口減少を踏まえ、各地域での実情に合わせる。
後日、そのほかの質問の一部をウェブサイトにて公開する。
10：26 質疑応答の説明（一人1問。マイクスタンドまで移動。）
10：28 質疑応答（内容を変更しない範囲での簡略表記。）
①934♂
三菱UFJやみずほなど、他の金融機関はビジョンが数字で示しており、具体的。
かたや、日本郵政はビジョンを数字で具体的に提示せず経営感覚がかけているのではないか。
西口彰人常務執行役（1998年郵政省入省、2010年内閣官房郵政改革推進室参事官）→
ビジョンや筋目標は2025年中間経営計画に記載している。
ROE4％をめざす目標を掲げており、あげていきたい。PBRは十分な水準にない。
②1301♂
明治以降、法律は変わってきている。全国郵便局長会の統廃合と制度改革のスケジュールを知りたい。
立林理常務執行役（1986年郵政省入省）→
コアビジネスに新しい郵便局を加えていく。
地域の拠点は合理性だけでなく、新たな可能性と利便性や収益のアップを目指していく。
③1504♂
・最大の株主である国は、70歳までの就労を推進しいている。
しかし、日本郵政は65歳でアルバイトもなく雇止めだ。
今後雇用体制は、そのままなのか。
牧寛久執行役（1991年郵政省入省）→
期間雇用社員は社内規定で満65歳までとなっている。事故予防のために体力、持久力が必要。
70歳雇用は努力義務であり、早期対応が必要とも考えている。労働組合とも話し合っていく。
・2024年問題の対応として、トラックや運輸関係の人を取締役にしいないのか。
牧寛久執行役（1991年生郵政省入省）→
取締役は、コーポレートガバナンスにて指名委員が指名基準を作成し、多様な取締役を指名することになっている。
ゼロ回答かつ2024年問題について一切ふれることもなかった。
分かったことは、増田社長が自分たちで作った基準で代表取締役に居続けているという事実だけだった。
④745♂
郵便事業のゆうめーるが、7％減少している。なぜか。
金子道夫日本郵便㈱専務取締役執行取締役（1976年郵政省入省）→
メール市場は、定期刊行物の発刊そのものが減少している。
ポストインの小型化で不在配達の対策をしたり、ヤマト運輸から配達を全量委託する。
ヤマト運輸は、配達業務を委託してきた個人事業主クロネコメイトを、サービスを終了する2024年1月31日付で契約を一斉に打ち切る。
全量委託が決まった6月から来年1月末の契約終了まで7か月。
全国約3万人の業務委託の個人事業主は、日本郵便への紹介もなく、いきなりクビになるのだ。
⑤327♂
個人的なことを総会後に対応してほしいと開口一番につげ、議長から了承をうけ質問。
（総会で個人的なことを長々と話す方もいる中、非常にスマートかつ簡潔な言動であった。）
日本郵政は株式持ち株会社で、簡保生命は売却により議決権比率が50％をきっているが、日本郵便は100％保有している。
今後について知りたい。
西口彰人常務執行役（1988年郵政省入省、2010年内閣官房郵政改革推進室参事官）→
日本郵便は、法律にもとづき100％保有が義務付けられている。
法律が改正しない限り、売却はできない。
簡保生命は、売却にて保有は50％をきり、ゆうちょ銀行は60％強を保有している。
郵政民営化法第7条に基づき、おこなっていく。
株主総会から2ヶ月たったお盆期間。
待ってましたよ。いつものパターンですから(笑)。
財務省は8月14日、政府が保有する日本郵政の株式の一部を売却することを発表。
売却額は1057億円を見込み、既存の売却分と合わせ約4兆円程度を確保し、
東日本大震災の復興財源に充てる計画とのこと。
政府は1/3超の株式保有が義務付けられているが、
日本郵政が株式総数の1割を自己株式取得することを5月に発表したため、売却が可能になり8月15日に実施された。
命づなのインフラを支える日本郵便の株を、日本郵政が100％保有していても、その日本郵政の株を放出しては、安全保障上よろしくない。
東日本大震災の財源というが、復興所得税を未だに取り続けているに、まだ復興できていないではないか。
その上、日本郵政の株を売りはらう口実にもするとは不誠実かつ不愉快極まりない。
⑥742♂
他社との協業で成功例はなく、ヤマト運輸との協業は数字のすり合わせではないのか。
西口彰人常務執行役（1988年郵政省入省、2010年内閣官房郵政改革推進室参事官）→
協業を成功させたい。
二輪車を中心としたメール便は日本郵便が強みを持っている。
トラック不足の2024年問題、二酸化炭素削減、利益増収を目的としており、すでに10道県で実績がある。
⑦1336♂
料金別納の取り扱い、切手換金について、犯罪対策はなされているのか。
金子道夫日本郵便㈱専務執行取締役（1976年郵政省入省）→
大量の切手やハガキの換金は上司が立ち会う。また、別納郵便についてはそのようなことはない。
⑧1313♂
かんぽ生命、ゆうちょ銀行が完全売却となると、利益をどう稼ぐのか。
日本郵便はヤマト運輸の総量規制によりゆうパックに流れてきたことはあるものの、それをピークに利益が減少している。
立林理常務執行役（1986年郵政省入省）→
ゆうパックは減少するも、コロナ禍で需要が増え、その反発がある。
宅配市場は競争市場であり、他社との協業もありロジスティクスを強化し成長を目指す。
11:10「あと2名」
昨年まではコロナ禍を口実に同時間ごろ、同様の議長対応だったが、コロナが5類になっても質疑応答の時間は変わらず。
コロナを口実にしていたことが、明らかにされた。
⑨301♂
自社株買いだが、3000億円というのは少ない。6000円億円してほしい。
利回り4％程度の銀行株を収益源として購入したらどうか。
楽天の株式は高く買い取り、ゆうちょ銀行を安く売るのはおかしいではないか。
西口彰人常務執行役（1988年郵政省入省、2010年内閣官房郵政民営化参事官）→
自社株買いは、市場の株価に影響を与えないのが原則であり、証券会社の指示に従っている。
制約を踏まえて提案を参考にしたり、成長分野への投資をして市場価値を高めたい。
あほですか？トールに続き楽天でも大損。経営感覚なしの無能な官僚答弁。
今時、ストップ安もだす楽天と組むことにも驚くが、証券会社の話を鵜呑みにするとは、お釈迦様もびっくりであろう。
下品な言い方で、ごめんあそばせ。
「すげぇな、この感覚。楽天からしたら、いいカモじゃん。アッザースwww。」
⑩332♀
警察の空き家パトロールに日本郵便が協力しているとのテレビ報道があった。
日本郵便のネットワークを活かした地域貢献の活動だと思うが、きちんと利益化しているのか。
立林理常務執行役（1986年郵政省入省）→
ゆうびんネットワークの新しい価値を含めて、しっかり活用していく。
適切な利益を確保したうえで取り組んでいきたい。
ゆうびんネットワークが地域貢献できるのは、地域の拠点としての価値も高まり素晴らしいことだ。
しかし、利益のでる活動か、ただのボランティアなのか、全く分からない回答であった。
11:20 議案の決議
11:21 閉会の議長宣言ののち、新たに専任された取締役の紹介
今年もコロナウィルスに関係なく短時間の株主総会であった。
質問に対し、長々と意味不明に喋る役員たち。
経歴をみたら、あ～ら、旧郵政省の霞が関の官僚様。
国会中継で、時間稼ぎのように「お尋ねの件でございますが、・・・・・」と枕詞答弁をする、霞が関用語を操る『ちょっと何言ってるのかわかんない』界隈。
お役所言葉の官僚答弁の０回答に、聞くだけで疲れた。
最近、経済界は二代目三代目のバカボンが先代の財産を食いつぶすことが話題にあるが、
正に自分の足を自ら食べるタコのような日本郵政。
映画『男はつらいよ』のタコ社長と違い、日本郵政のタコ社長は官僚出身の経営感覚なし。
喜劇から悲劇へ。
日本の姿そのものである。
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