加計学園は政局?国家戦略特区の問題だ
「もうバカな質問はするな!」「野党の質問にはうんざり。」そんな声も聞く、加計学園の問題。
与野党支持者の罵り合いがネットに書き込まれ、国会中継&新聞の世代からも嫌気がさしたという声をきく。
森友学園の問題は土地取得に不正があったかどうかである。それは、学園サイドの問題、書類などが消去されているという公文書保管の問題であろう。
一年未満の直近のものまで消去をした大失態の佐川局長が国税庁長官に出世し、昭恵総理大臣婦人の秘書が異例の大使館の海外勤務にて忖度の有無が問われている。
様々なグレーが推測されるなか、学園の人間だけ逮捕され、他は出世する納得がいかない現状である。証拠は消去の大失態が出世、上司に許可なくファクス送信した秘書の栄転、ともに公務員として、降格や減俸、左遷にあたる事案ではないだろうか。
掲題の加計学園の問題は、総理大臣の身内だから忖度があったのではないか、国家戦略特区の制度にて新設許可されたが条件が異なり特区要件を満たしていないのではないか、という問題である。
前者は証明することが不可能に近く推測ゆえ、後者について検討する。
まず、獣医師の需要と供給を確認するする。平成26年の免許保有者の状況だが、小動物診療(ペット病院)が38.9%と一番多い。
都市では過剰とも言われている。不足が地方を中心に深刻化しているのが、24.2%をしめる公衆衛生を担う公務員だ。
産業動物医11.0%、大学教員や医薬品開発が14.2%、従事しない人が11.6%だ。中国における鳥インフルエンザなどの対応が今後も必須とされるため公務員の人出不足は深刻な問題である。
では新設は歓迎だと思うが、何が問題なのか?
まずは、公務員不足のための設置という加計学園だが、なぜか留学枠が20/140人なのだ。私学のため自由ではあるが、国家戦略特区による新設で補助金の問題がある。
日本における獣医師の不足を新設理由にしながら留学説明会を隣国まで出向いて行うのはおかしい。
留学生は日本語による入試ではなく面接とも聞く。
それ決定事項ならば日本語が不自由で専門的な勉強ができるとは思わない。(通常は、日本語を取得してするための勉強をへて入学という行程で留学生を受け入れているそうだ。各大学により詳細も枠の有無もことなるだろう。)愛媛県や国家の税金が留学生ありきで使用されることに違和感を覚える。
愛媛県は高額の補助金を出すのだが、学園の設計図などの開示による補助金額の適正不適正の検討がなされているのか国民には不明で、検討結果を公開し、説明をすべきである。
その補助金額が愛媛県の負担に耐えうるのかも併せて検討し公開すべきだ。
全国の他の自治体でも大学誘致のため、補助金をだしている自治体が複数ある。
千葉県の銚子市では、赤字財政を圧迫し、ゴミ袋代金の値上げ、火葬場の値上げなど住民の負担が増加した。勿論、補助金のみにて赤字ではないだろうが、地方自治体にとり大きな負担なのだ。公務員の人出不足解消のための国家戦略特区に留学生ありきは特区要件としてどうなのか。補助金の適正金額の検討、地方自治体が負担できる金額であるかの検討を知りたい。与野党も支持者もマスメディアも政局として騒ぐだけでなく、公金の使い方や将来の検討をすべきである。罵りあい、それに対する嫌悪感ですますべきではない、と私は思う。
写真:FNNより