【ただ働きを押し付けるな!】2020東京オリンピック・パラリンピック
ボランティアと言えば、いい言葉に聞こえるが果たしてそうだろうか。ボランティアと言っても交通費などの実費が負担となれば、持ち出しの無償労働なのだ。東京周辺でも交通費はかかるうえ、遠方ならば宿泊費用、数年前から東京の宿泊費は上昇しておりオリンピックの期間はさらに高額かつ数にかぎりがあるだろう、も必要なのだ。
今回のオリンピックは正直いってひどすぎる。
①都市・大会ボランティア・・・事前講習の参加とオリンピック期間の空港などの案内、大会運営のボランティア
ざっと5日~10日以上の拘束(有給休暇を利用するとしても夏休みをここにあてたうえで14日以上の休暇が取得できる数年勤め上げた人材で、英語も駆使して通訳ができる人はどの程度日本にいるのだろうか。働き盛りであるゆえ、そうそう休めもしないだろう。欠勤を許す企業はスポンサーにあるかも知れないが、普通の勤務では厳しいのが実情だろう。それならば学生というかも知れないが、昨今の不景気には勉学かアルバイトで学費や生活費を稼ぐのにアルバイトだって2週間も休めばくびになる。そして、単発バイトや日雇い労働は有給休暇はなく、派遣労働も働かずば給与はでない。社会人も学生も収入が断たれれば生活が成り立たないのだ。
②建築資材の寄付・・・この10年だけでも日本各地で災害が起こり、資材不足と高騰が現状
この現状でのオリンピックなのだ。調達の困難と経費の上昇だけでなく、被災地の復興にも遅れがでるのではないかとの危惧の声もあった。それなのに寄付を求めるのは何事だ。寄付ならば被災地の復興現場が言うセリフであり、復興オリンピックではなく、復興妨害オリンピックである。
③大学生を徴用・・・大学に単位を要請し、就活に参加証
大学の夏休み期間に重なるために数万人のボランティア募集の窓口を大学にもおき、確実に大学生を確保するのが狙いだが、学生の本文は勉学であり、生活費や学費を稼ぐ必要のある大学生も多く、交通費すら自腹で、戦争中の勤労奉仕よりひどい。
組織委員会、東京都の職員よ。そんなにボランティアというなら自分や家族にさせたらいいのだ。オリンピックの短期労働で給与を払うのが筋であろう。英語を話せる能力、暑い中働ける体力、運営や福祉などに携わる能力や人材をただ働きさせよとするのはおかしい。
せめて実費を負担する、有償ボランティアの募集が当然だろう。国の威信や復興アピールというが、復興を邪魔して若者(高齢者も含め)をただで働かせるというのは徴用ではないか。デフレの今である。働いた分のお金も払わない、交通費や宿泊費も自腹を強要するのではなく、東京都の豊かな財源で払ってほしい。必要なのは豪華クルーザーではなく労働対価の支払いである。