第3次改造内閣【不支持理由は総理。国民の希望課題は経済80%憲法改正29%】
都議会選挙に惨敗した自民党。内閣改造で、支持率をとりもだしたいところだが、さる8月3日の内閣改造を国民はどう判断したのだろうか。先月上旬の支持率36%から42%と6ポイントと上昇。不支持率は52%から48%と下がった。とはいえ、不支持率のほうが高い。
大臣の入れ替えはあったものの、麻生副総裁兼財務大臣、菅官房長官は留任だった。失言・暴言の稲田朋美防衛大臣が辞任したことや、野田聖子総務大臣、河野太郎外務大臣の起用が評価されているようだ。その割には、いまいちな支持率に疑問を持つ方もいらっしゃると思う。第3次改造内閣の不支持理由の54%が「首相が信頼できない」だった。
なぜ、国民は安倍総理を信頼できないのであろう。森友学園の国有地不正取得疑惑では、学園の理事長が証人喚問の上、逮捕された。しかし、関係者で証人喚問をうけたのは彼のみである。学園だけで国有地を不正取得することは不可能であり、巧妙に詐欺を働いたとしても、理財局長が資料なし記憶なし、責任の追及もなく国税庁長官に出世では不公平かつ透明化とは程遠い。公務員としての職務も責務も全うしておらず、被害者であったとしても大変間抜けな人物が出世というのは一般常識では考えられない。佐川国税庁長官には、確定申告の際、領収書をなくした一般国民も許されるのかを伺いたい。
加計学園の獣医学部新設計画に関わる国家戦略特区の悪用疑惑では国民79%が「首相が国会で十分に責任を果たしているとは思わない」と回答している。金額も森友学園の8億円に対し、土地の提供ならびに助成金となると桁が2つも3つも違う大問題である。加計学園の教師らからはワンマン経営や自転車操業の内部告発も記事になり、助成金ありきの学校経営、隣国からの留学生を大量に入学させ就職斡旋の移民ロンダリングなどの批難もあがっている。そして獣医学部の新設には教授の数が不足する懸念まであり、倍率が高いからと新設することには疑問がある。
助成金と土地提供に対し、加計学園サイドの証人喚問はなく、籠池理事長との対応の差に納得できる説明はない。国家戦略特区についての明確な説明もなく、多額の税金が注ぎ込まれていることの説明もないのは納税者をバカにしているとしか思えない。
国民が望む優先課題は
①景気や雇用80%・・・少子化による労働人口の減少により有効求人倍率は上向きだが、政策ではなく、実質賃金は上がらず。
②社会保障75%・・・年金をデフレに合わせて減らせる法案が通り、毎年健康保険の金額も上がる現状に不安。
③外交や安全保障・・・外交はお金をばらまくだけ、トランプ大統領の当選の準備もしておらず慌てる無策を披露。
公約だった政府式典の竹島の日は実行しないことを政権発足まもなく額賀議員が韓国詣ででゴマスリ報告。尖閣諸島に公務員を駐在させず、中国との関係だと言い放ちますます危険な尖閣諸島周辺。さらに小笠原諸島の周辺までサンゴ乱獲され、危険が増しただけ。
できていないから、国民は望むのだ。
①デフレでは需要を産まない構造改革はやめる。
②プライマリーバランスの黒字化ではなく需要喚起のために年金は減らさず、公共投資をすべきである。インフラ整備も社会保障であり老朽化と土木業者いじめによる若手の不足は深刻だ。
③公約も説明なく無視する安倍総理だから信頼されず、外遊と国民が怒るのである。
さて、安倍総理がこだわる憲法改正だが、優先課題としたのは国民の29%のみ。
欲しがりません。勝つまでは。
移民推進も竹中平蔵らグローバリストの搾取も我慢します。憲法改正までは。
こんな戦前回帰はごめんだ。一億総貧乏化で移民国家の日本のどこが美しいのだ!公約詐欺、説明責任放棄、賃金あがらず、負担だけ増えるのでは信頼とは程遠いであろう。
「人づくり革命」とまで言い出す、安倍総理が極左にしか見えないこの頃である。
参照:文章中のアンケートのデータは読売新聞の調査データを使用。