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TPP入門編・・・そもそもTPPって何?

 2016/10/26 コラム
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TPPは何のだろうか。貿易協定らしい、の認識しかないのではないか。TPPはグローバリズムそのものである。人、物、金、サービスが自由に行き来することである。

自由・・・素敵な響きと思う方は今の日本でどんな拘束を受けているのであろうか。日本は自由な国であり、女性の地位が世界で111位らしいが、日本の女性ほど自由を謳歌し女尊男碑の習慣も珍しいと思う。身近な具体例をあげれば、多くの一般家庭の財布は妻ではないか。産み分けを希望する夫婦の男女希望比率は女児が高いのである。跡取りを必要とする家庭もあるが、一般的に産み分けは女児希望は多いのである。それでも日本女性は虐げらているのか?グローバル基準だとそういうことらしいが、余計なお世話だ。グローバルな女性になど私はなりたくない。

TPPの内容の提示を要求すれば、交渉期間ゆえ開示できないのは当然だとバカ呼ばわりする人もいる。しかし彼らは、TPPの言語が日本語ではなく複数の外国語であるのに不満はないのだろうか。後から参加したからというが、同時に交渉に参加したカナダは国民の1割がフランス語を話すことを理由にTPPの公用語にフランス語を入れさせた日本の公用語は日本語のみだが交渉すらしていないのが現状である。日本語訳にすると6000ページもある内容で、日本語訳が不適切だった際に誰が責任をとるのかすら明確にされていないことに疑問はないのだろうか。
例えば、日本で工事など行う際に、平等に参加すべきために英語などTPPの公用語でかくべきだと要求されたらどうだろうか。すべての商売人や企業ができるのであろうか。できるならに日本人の英語コンプレックスなどないであろう。逆に参加国は日本語にしてくれるのであろうか。日本語はTPPの公用語ではないためにせず、要求も却下されるであろう。この段階で商売では圧倒的に不利である。

個人に置き換えよう。あなたは、読めない言語での契約書にサインをするであろうか。アメリカは現在でも日本に医療保険などを売り込んでおり、それが激しくなるであろう。そもそも契約書は面倒ですみずみなんて読みやしない、そんな日本人が大半ではないだろうか。これが外国語の場合さらに意味不明であり日本語訳が間違えていたり、最悪の場合は誤解を招くような表現や意図とは違うミスや誤訳の場合はどうなるのであろうか。TPPは貿易だけではなく保険や医療も含まれるのである。慢性疾患の薬の値上がりなどは序の口で、隣国の韓国のアメリカとの契約後の医療をみれば日本の現実が分かるであろう。絵空事でも悲惨な妄想をしているのではなく韓国は薬価を自国で決められず薬価高騰による国民負担の増加が現実だ。
ちなみに、現行の日本ですら障害児はアメリカの医療保険には拒否される。がん保険でがんとは無縁であろう発達障害の場合ですらそうだ。生まれつきの障害により別分野ですら保険加入ができない、アメリカは医療保険が4人家族で10万。これを払えない家庭は今の日本でも多いだろう。サービスの自由化は医療保険の分野もそうなのだ。

政府は交渉中は言えないというが、それを責めているのではない。交渉にあたり、要求事項と交渉されても譲らない事項、予測される交渉内容と有益か無益の実態を説明するのは当然だ。TPPが締結された後に国民が個人で選択できないからだ。交渉そのものの開示ではなく、交渉前の要求事項と現状維持の要求事項、加入後のメリットデメリットの開示は当然であろう。開示が交渉中の暴露を求めているのではない。日本政府の攻めどころ、守りどころ、予想されるリスクとメリットの開示、これを私は求める。開示なくTPPによる義務を国民に押し付けることは、国民主権に反するゆえ、納得できない。

横道にそれるが、このTPPは明治維新から祖先の大量の血とご遺体により勝ち取った関税自主権の喪失でもあり、靖国神社へ参拝すべきとわめきちらす愛国者がこの件にふれないのも甚だ疑問である。まして、移民反対と言いながらTPP推進とは真逆の行動であり自身での分裂に気が付かないのであろうか。最近の自称保守にはうんざりする。自称保守こそが左翼以上の売国奴なのだ。

写真:All About 編集部

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浅野 耀子

浅野 耀子

さざれ石の会の会員として、都内で街頭演説、室内トーク、コラム執筆。
障がい児の親としても、障がいとの共存を模索しながら、子供たちと共に成長を目指す発展途上中の母親。

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