【2020株主総会見聞録Vol.2】消費税14%を主張する人物を役員に招く「みずほホールディングス」に異議あり~社外取締役ってなんだ?~
御存じの通り、株主総会は毎年6月の第3~4週に集中する。
本日も複数の総会が重なったが、直前に抵当権スキャンダルが勃発し、東京五輪のスポンサーでもあり、
インバウンド政策の一環である【住宅宿泊事業・民泊】にいち早く名乗りを上げた「みずほフィナンシャルグループ」の第18回定時総会へ足を運んだ。
株主総会の会場である有楽町駅国際フォーラムの入り口付近に横断幕があった。
金融機関の株主総会で環境問題を訴える横断幕は珍しいのでお声をかけ写真を撮らせていただいた。
静かに立っておられ、好感が持てた。
入り口でアルコール消毒をし、会場へ。一階から三階の座席に一席あけてすわるようになっていた。
座席により、横に威嚇するかのようにスタッフが30センチ未満のような蜜な間隔で数人そびえ立つ。
定刻10:00
始まるや否や、コロナ対策で11:30閉会を告げる議長。
また、日本郵政に続き、ここでもコロナをいいわけに早く店じまいしたい宣言。
発言者以外の壇上者とスタッフはマスク着用と説明し、株主にはネットライヴ配信が行われることを告げた。
10:04~10:28
「構造改革による経費削減~」と昭和な報告がなされ、
2020年度の取り組みも「構造改革~。」で経営基盤の改革などなど。。
10:28 決議事項をつげ
10:30 株主提案についての捕捉説明
(1議案の場合2分。4議案の場合6分。会社と株主双方の4号議案については株主はふれなかった。)
株主提案の5号議案
2015年のパリ協定の目標にそった投資戦略について。
排ガス規制などの会社対応と投資リスクついての捕捉。
6号議案
株主提案の提案理由400文字以内を増加希望。
取締役の反論は500文字以上で制限の差は株主差別であると捕捉。
この二つの議案は否決されたものの、会場からの拍手による支持だけでなく、インターネットでも1/3が支持する珍しい議案であった。
(通常は1割の支持のなく、今回もほかの提案はそうであった。)
前者は現役世代の若い女性で、後者は複数の議案を提案した男性であり、ともに簡潔な提案であり、分かりやすかった。
10:42 質疑応答(内容は簡略し、返答は→以降)
1人二分で簡潔に。企業戦略の提案なども是非。個別質問は控えるように、とのお願いでスタート。
あくびしかでない時間稼ぎの報告のあとに、ネット配信でも個人情報である名前を告げるアナログなスタイル。
「他は受け付け番号を名乗るだけでいいのに(笑)」
まず、Dブロック、Cブロック1列目より配当についての通知を読めば記載してある事項についての質問が続けて出た。
次に、Cブロック3列目より株主提案の4号議案についての質問が、東大の男性より出た。
子供や孫が外で遊べない、洪水などの災害という地球危機についての懸念を示した。
持続可能な社会を目指し2040年には途上国もふくめて廃止というパリ協定に対し、例外が多く、海外での取り組みも不十分でないか。
→日本政府の方針に合わせ、2050年までに脱炭素作戦をたてており2030年には2019年の半分にする予定で2040年にはほぼ終わる。新規投資はしない。
不測事態がなければ2040年まで大体終わるということだろうか。一円単位の銀行にしては、杜撰極まりない返答に驚くしかなかった。
そのあと二階のJブロックから、グループの具体的な欠点を指摘し、強みを主張しているが弱みは?との質問。
→移行リスクを減らす。店舗やコールセンターの「構造改革」を口にする。
弱みも具体的な対策も提示なし。
最初の自画自賛の報告でも、取り組みも、ここでも「構造改革」の3連チャン。
「あなたは、平成時代劇の竹中平蔵役ですか~?今さら、構造改革って。」
11:11「あと、お二人」と議長。
質問は2分。答えは簡潔とは言い難く平均4~5分で内容もなし。
結局、このとりとめのないダラダラした回答のせいで質問者は6人までと限定された。
「年に一度皆さんにお会いする」ってこれかい?
坂井議長とエース梅宮君が時間稼ぎ。
ダラダラと話すその姿は予算委員会の中継を見てるがごとし。
話はポイントを押さえて話してもらいたい。ダラダラ禁止🈲
二階Iブロックより交際費についての質問。
出席者に対して指名が少ない超難関を突破し、不思議なことに去年に続いて連続指名。
最後はCブロック三列目より新たなカルチャーについて。
→従来の銀行業務だけでなく金融以外も含め提案。
人事戦略では副業や兼務で、知見を広げる。
なるほどね~。ダブルワーク推進は取締役自ら実行。
1号議案が取締役13名の選任でも欠席が相次ぎ、株主は判断すべく質問もできない。
取締役議長の大田弘子さんは、同日株主総会が行われるパナソニックとJXTGでも社外取締役を兼務しているためか、欠席。
同日退任予定でも最後の挨拶もなく写真で花道ですか?
消費税14~17%を声高に主張する、経済同友会前会長の小林喜光さんも、欠席。
取締役会長をつとめる三菱ケミカルホールディングスの株主総会が前日にありお疲れなのだろうか。未来投資会議などもお忙しいのかも知れない。
頭取自ら『未曾有』、『しゃがみこむような事態』と、
この前代未聞のコロナによる経済的やけ野原に、消費税を更にアップしたい人を役員にするみずほ銀行。
イメージ悪くないですか?
小林~もやはり余人をもって代えがたい?
先にも書いたが、株主総会が集中したら当然、社外取締役をあちこち兼任する人はどこかを欠席する。
あら、お忙しいこと。
経営提案をぜひというのに、株主提案と4号議案に関した提案だけだったので、こちらでつぶやきたい。
経産省と電通などによる、コロナ対策による持続型給付金の振込は当グループや同業他社が請け負えなかったのはなぜだろう。
カード会社や銀行、証券会社のコールセンターがあり、自粛によるテレワークで空のオフィスもあったではないか。
金勘定のプロ中のプロであるにも関わらず、入札に参加しないのはおかしいであろう。
時代遅れの投資をしたり、商売チャンスを逃したり、やるべきは構造改革でふなく、取締役らの脳内改革であろう。
正直、各社の株主総会は高齢者が目につく。
せっかくの質問も、何をいいたいのか、それ?みたいな質問者が多々おられる。
「あー、もったいない。」
しかし、今回のみずほ銀行株主総会では株主提案、補足した方たちは若かった。
株主も若返りが必要だ。
社外取締役を掛け持ちし、それがビジネスになっている人より、しがらみがない若い世代を活用することを提案したい。