マクロビオテックから考える【食糧安全保障】~国産を食べよう~
日本の農家を応援したい。安心安全な国産を食べ、家族の健康を守りたい。と私は常日頃考えている。
先日、マクロビオテックの料理講座を開講している教師のお宅にてタイ料理をごちそうになる機会に恵まれた。マクロビオテックは、長寿法を意味する造語であり、玄米、全粒粉を主食とし、主に豆類、野菜、海草類から組み立てられた食事を意味するそうだ。日本人にとって肉を食べる習慣は最近のことであり、魚も毎食というわけにはなかったことから考えると、日本の風土にあった食生活で健康維持ということなのだろう。
タイに惹かれ、タイで生活をなさっていた先生が作って下さったタイ料理を紹介したい。
空心菜炒め・・・シンプルな調理法ゆえ、料理の腕がでる一品だ。中華料理などで濃すぎる空心菜炒めもあるが、いい塩梅であった。
ヤムウンセン(海老と春雨のサラダ)・・・タイ料理の定番。生の玉ねぎやニンニクがきついと胃腸にくる場合もあるが、辛さを抑えてタイ料理初心者でも食べやすく、匂いがきついこともなくマイルドであった。ニラもいいがキュウリを入れてあり日本人好みの味であった。
擦った蓮根をあげた一品・・・散らしたパクチーや、ソースでタイ料理ではあるが蓮根。日本流タイ料理といった一品。蓮根はすりおろし小麦粉を加えてあげたそうだ。もちもちの蓮根が好きな人にはお勧め。小麦粉も国産があり(輸入の小麦粉は農薬が多くてダメな先生は、国産小麦粉にこだわっていらっしゃるとのこと。)
タイカレー・・・ココナッツミルクと辛さが特徴のタイカレーは鶏肉のカレーが多いそう。今回はマクロビオテックらしい厚揚げのイエローカレー。激辛のグリーンカレーとは異なりマイルドでココナッツミルクの甘さが感じられ、大豆製品は日本人の口に合うのを実感。豆類のカレーは多いが、油揚げや厚揚げもカレーのメインによく合う。
メインは、見た目にも華やかな魚の蒸し焼き・・・レモンやパクチーで色鮮やか。口に運ぶと爽やかかつレモンの苦みもなく、ホイルの包み焼きが好きな方は勿論、くせもなく非常に食べなれた日本の魚料理のようであった。
これらのおかずは、お皿によそったご飯の上において食べるのが、タイ料理の食べ方だそうだ。洋食はナイフとフォークだが、タイ料理はスプーンとフォークで頂くのが基本とのことだった。
最後に世界三大スープの一つであるトムヤムクン(海老の酸味と辛みを楽しむスープ)・・・食欲にまけて写真を撮り損ねたので紹介しきれしきれないことが残念だが、こぶみかんの葉っぱやレモングラス(ともに食さない)が入っており本格的。こちらも辛さや香辛料は控えめで日本人も抵抗のない味付けであった。レトルトはこのような調整ができないが、スパイスから調理するからこその対応で、レモングラスは冷凍のものが販売されていて、そちらを使用そうだ。
大好きなタイ料理が美味しく本格的で、その上辛すぎず食べることができ、目から鱗の食卓であった。スパイスは輸入のものもあるが、メインの材料は私達が日常生活で普通に手に入れられるものである。メインはお魚だが、穀物、豆、野菜、海藻をメインにするマクロビテックでのタイ料理は日本人にすっと溶け込むような品々であった。先生は、地産地消を大切にし国産を食べ続ける(スパイスなどの輸入の全面否定ではない)ことが、農家を応援し、自給率を上げることにつながると話してくださった。畜産業の飼料は大半が輸入であり、遺伝子組み換え作物も家畜には制限なく与えられていることを教えて下さった。私は米育ちの鶏を玉子や鶏肉を意識して買うようにしているが、飼料までなかなか意識がいかない。食物連鎖を考えると、飼料についての意識向上も欠かせない課題であると感じた。