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死に票を減らす【中選挙区】復活を望む・・・「こんなに勝つとは思わなかった」by安倍総理

 2017/10/23 コラム
この記事は約 4 分で読めます。 5,942 Views

今回の選挙は台風なさがらの選だった。
①希望の党が現れた。
②民主党系の無所属が入党し、選挙直前だと言うのに、日本のこころの党首みずから離党して入党。
③民進党前原代表が、全員希望の党から出馬という仰天案。
④小池百合子の「排除」発言、媚びる民進党の無様と前原代表の面子丸つぶれ。
⑤民進総崩れかと思いきや、前原代表と戦った枝野幸男が、立憲民主党をたちあげ、風向きが変わった。

希望の党は少しは準備してきたであろうが、立憲民主党はほんのわずか二週間ほど。よく選挙を戦えた、という時間のなさであったが、小池百合子を返り討ちにした。漁夫の利は自民党とあいなり、自公圧勝となった。この騒動にて、モリカケ隠し解散という野党の声は吹き飛んだ。安倍政権存続に一番貢献したのは小池百合子かもしれない。都民ファースト詐欺で都政より政局の小池百合子に都民は、自民党を選んだ。ここでも小池百合子が自民党に貢献した。

有権者は移ろいやすく、議員を振り回す。そう思われた人もいるかもしれないが、それは正しくもあり間違いでもある。選挙の仕組みにより僅かな差が天国と地獄に別れるのだ。

今回の衆院選をみてみると、自民党の獲得した票は三割で、残り七割は公明党と野党なのである。の党と立憲民主党を合計したら、自民党より多くの得票をえている選挙区もある。圧勝でも安倍総理がうかない顔だったのはそのためであろう。選挙の出口調査で安倍総理に否定的人が51%とのデータもあった。

今一度、考えよう。2大政党でなくてはならない理由はあるのか?連立が悪でもなく、大きい政党2つ以外が泡沫というのは選択肢がなくなることだ。確かにアメリカでは2大政党だが、ヨーロッパはそうではない。先進国=2政党ではなく、アメリカの大統領選挙も何か月どころではない期間をへて、頂上決戦である。大統領と総理大臣は全くことなる。今回のように公示から2週間ではすべての候補者を調べる余裕もないのに、委任状を出せるわけがない。

中選挙区の場合は自民党から2人など、同じ政党から複数候補がでた。このため、候補者は独自カラーと専門分野(例えば、医療専門、農業専門、土木専門、郵政専門など)があった。癒着というが、能無し得意分野なしの世襲議員にまみれた今よりも現場の声が吸い上げられたと思う。党内議論も活発だった。

小選挙区は中枢部が公認権にて、一極集中になる。これは和をもって貴しとなす、という日本人の精神に反する。会議の前の根回しも声の大きさだけでなく、数多の意見を取り入れる工夫であり、その感覚が分からない異国人に非難されることはなく、日本の文化そのものである。多様性というならば、母国文化を否定するなかれ。

小選挙区制度が導入されてから、郵政民営化解散で小泉自民党が圧勝したり、民主党が圧勝したりしたが、得票数はそれほど差がない。今回も圧倒的な議席数を確保した自民党も得票数では3割ほど。民意が反映されていないとは言わないが、死に票が多いことは問題だ。またお金をかけないようにと税金を分捕り、無所属には一円もいかない政党有利の徴税制度の政党助成金。有権者は国民の生命と財産を守ってほしいのだが、無関係な政党助成金や死に票が多くでる小選挙区制少数政党のためと触れ込みでも復活区当選できる比例制度。比例区も重複立候補できないのであればいいが、おかしい。

有権者の票が活かされない、死に票が多い小選挙区制の見直しを、さざれ石の会は提案する。是非、皆さま考えて頂きたい。

写真:ビジネスジャーナル

 

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浅野 耀子

浅野 耀子

さざれ石の会の会員として、都内で街頭演説、室内トーク、コラム執筆。
障がい児の親としても、障がいとの共存を模索しながら、子供たちと共に成長を目指す発展途上中の母親。

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