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アメリカの国益を最優先するトランプ氏は【モンロー主義◎差別主義✖】

 2016/11/14 コラム
この記事は約 4 分で読めます。 9,055 Views

アメリカの大統領選挙の勝敗がついた。日米のマスメディアの大方の予想は外れ、トランプ候補に軍配があがった。民主党の大統領が連続したため、共和党が勝利した考える人もいるだろう。1%の上級国民による搾取体制に嫌気がさしたからだと考える人もいるだろう。

トランプ氏は大統領選挙の期間中、アメリカは世界の警察ではない、日本に米軍を配備するに対価が低すぎるとの内容のコメントをした。現在は在日米軍の経費の日本に全額負担を要求し、安倍総理が拒否しているとのニュースも目にする。情けないことに日本の親米保守の足は浮足立ったが、アメリカの持ち出しがある状態での配備に不満をもらすのはアメリカの国益をどこまで考えるかによって異なるだろう。在日米軍は、戦後の日本を再軍備させたくないアメリカの意向で配備され、その後の冷戦構造の中、維持され続けてきたが、転換期を迎えている。

トランプ氏は歴代アメリカ大統領の中で稀有な存在なのであろうか。そうではない。アメリカ大統領の多くは基本的に彼と同じくモンロー主義である。アメリカ大陸を征服したあとも拡大方針をとった大統領は40人を超える大統領の中でわずか3人である。そしてアメリカは民主主義国家である。アメリカ国民が日本のために自国の若者の血を流し、世界の警察として膨大な防衛費を負担することを嫌がれば大統領が民意を組むのは当然のことだ。日本はアメリカが守ってくれることを当然視しているが、過度のアメリカ依存は独立国として危険である。

戦前の日本海軍は日英同盟により第一次世界大戦でイギリス海軍の応援をする際にも南シナ海を通ってヨーロッパへ向かった。太平洋戦争中も現在も石油や液化ガスなどは南シナ海を通過して日本に運ばれる。日本にとって南シナ海の権益は欠かせず、太平洋戦争が始まる前にベトナムにまで西進してきたアメリカと権益争いになった。これが太平洋戦争の大きな要因である。アフリカからの移住2世であるオバマ大統領は南シナ海が日本と戦った戦利品であることを理解していなかったのだ。そして、アメリカにとり航海の自由は海洋国家として譲れないという基本的な権益ですら理解していなかったのだ。そのため今の中国による南シナ海の内海化がある。オバマ大統領がアメリカの歴史をもっと学んでいればこのような事態にはならなかったであろう。すでにオバマ大統領は世界の警察をやめていることは同盟国であるサウジアラビアやイスラエルは実感しているだろうし、中国や北朝鮮もアメリカのやる気のなさを感じているから好き勝手にしているのだ。トランプ氏の非拡大方針やアメリカ一国主義は、オバマ大統領となんら変わることはない

『天は自ら助くるものを助く』というではないか。日本は日本自身で守る姿勢を保ってこそ、アメリカも軍事同盟を行使できるのである。現在、日本の尖閣諸島の周辺には中国の自称漁船の大群が頻繁に押し寄せてくる。尖閣諸島はかつては鰹節工場もあったが、今は無人島である。自民党は選挙前、公務員を常駐させるとの話だったが、一向に話が進まない同盟国とはいえ無人島のために核保有国の中国と一戦を交えるはずがない。そして中国も公務員が配置された尖閣諸島に漂着するほどバカでもない。戦闘をせず、同盟国アメリカの面子をつぶさないためにも、与党自民党には一日も早い尖閣諸島への公務員配置を望む

写真:ダイヤモンドオンラインより 最新の動画:2016.11.10 消費増税TPP推進の経団連に抗議 https://www.youtube.com/watch?v=QgW8Lrsnc9Q  も是非ご覧ください。

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浅野 耀子

浅野 耀子

さざれ石の会の会員として、都内で街頭演説、室内トーク、コラム執筆。
障がい児の親としても、障がいとの共存を模索しながら、子供たちと共に成長を目指す発展途上中の母親。

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