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酷暑オリンピックと消費増税の2020年日本~衰弱していく国を憂う~

 2018/05/30 コラム
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梅雨入り目前の東京。2020年の東京オリンピックにむけて、羽田空港の航路を変えたり、禁煙を加速させたり、ボランティアの押し付けをしたり、何かと東京は慌ただしい。たった二週間のイベントに都民が被る被害を思うと、どんよりした空模様のように気が重い。灼熱地獄のオリンピックと消費増税により、東京は破壊されていく・・・

平成30年5月14~20日までの熱中症で搬送された数は957人2020年東京オリンピックは7月24日~8月9日が予定されている。灼熱地獄のオリンピックが予想され、アスリートからも心配する声が上がっている。長時間、炎天下での勝負を余儀なくされるマラソンは、中でも熱中症による生命の危険が危惧される競技であり、メダリストの千葉真子選手らも早々(2015年産経新聞)コメントを寄せている。

1984年ロサンゼルスオリンピックのマラソン競技にて、熱中症でふらつきながらゴールに向かい歩み続けているアンデルセン選手のことをご存知の方も多いと思う。美談としてたびたび放映されるが、大変危険な事態であった。『彼女のの右足はほとんど動いておらず、右手はぶらつき夢遊病者のような中、競技場の大観衆の声援の後押しによって、競技場に入ってから5分44秒後、2時間48分42秒の37位で完走を果たした。ゴールすると同時に、係員に抱え込まれ医務室に運ばれたが、~略~増田明美など途中棄権者もいた。~略~その後も自伝において「人生最悪のレース」とも記述している。』(ウィキペディアより抜粋)

日本の今年四月のマラソンを確認すると、『各地で気温が上がった22日、群馬、新潟、富山、岐阜の4県で開催されたマラソン大会で、参加者のランナーや沿道の観客ら計48人が熱中症とみられる症状で病院に搬送された。消防によると、群馬県内であった大会に参加した男性2人が重症という。』(4月22日日経新聞)これが、真夏でオリンピックであればどれほどになるであろうか。しかも渋滞がひどく車よりメトロで移動する方が早い都心。救急車がが間に合うだろうか。オリンピック競技者優先で、一般国民は後回しという事態になる可能性もあるのではないかと心配になるのは私だけではないだろう。

もう一つの心配事の消費税は、来年10%になる予定だ。
借金がある、②医療、介護などの福祉や③教育と言われると、増税を拒否しにくい。④若者が少ないから我慢しろ!と言われると⑤年金を減らすな、と言いにくい。

①真面目な日本人は、国の借金と言われると申し訳ない気持ちになり増税を容認するが、そもそも言葉がマスコミの虚言である。
日本は世界一お金を貸しているので、借金と貸付を相殺すると、世界一プラスであり、国の借金は嘘国債は、政府の借金だが、政府の子会社の日銀への借金で、連結決算で±0。返す必要はない。

医療、介護も立派な消費であり、デフレ時に消費が増えることはプラスであり、抑制することはデフレ時にマイナスである。

教育というが、国立大学の入学金が28万、授業料が年間53万と高額で、増額が止まらない。公立高校も年間30万はかかり、義務教育の公立中学も部活の費用と交通費がきつく、塾に通わねば、公立高校にも進学できないのが実態だ。
自治体により異なる子供達への支援も月謝を賄えるほどではなく、手当ても六歳まで、小学校卒業まで、とは23区以外は中学以降の手当てが皆無なところも多い。育児や教育の出費に消費増税が加算されたが、手当てが増えたという実感はない。

若者、生産年齢人口も割合も減少しているのは、事実である。ならば、給料があがるはずだが、この20年間初任給が据え置きという世界唯一の国家である。
彼らの給与が上がらないから、消費も出来ず、デフレのままなのである。

⑤年金は、とかく悪者にされるが違う。高齢者にとり、年金は現役の給与と同じで欠かせない高齢者も立派な消費者であり、介護や医療なども消費ゆえ、彼らが消費することは経済にプラスである。デフレにおいて、年金カットは給与カットと同様にマイナスであり、やってはならないのだ。

来る2019年、東京オリンピックの投資が終わる。そこに消費増税はダブルパンチである。
近年のオリンピックは、前年までは景気にプラスになるも、当年はマイナス成長という実績が続く。2020年東京オリンピックもそうであろう。
唯一黒字の財政である東京も、意外だろうが2014年から三年連続マイナス成長である。三年連続マイナスは全国で東京だけ。理由は消費税が8%に増税されたからで、大消費地たる東京にとり消費増税は命取りになるのだ。

オリンピックを口実に移民を促進し、安全も無視し、都民に残るのは何だろうか。恐怖を感じるのは私だけであろうか。

 

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浅野 耀子

浅野 耀子

さざれ石の会の会員として、都内で街頭演説、室内トーク、コラム執筆。
障がい児の親としても、障がいとの共存を模索しながら、子供たちと共に成長を目指す発展途上中の母親。

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