【大型連休・キッズウィーク?】夏休みの混乱必死の迷惑企画。
大型連休「キッズウィーク」。皆さんは来年度から導入予定の夏休み大混乱企画をご存じだろうか。
先日、新聞の夕刊の1面に意味不明の文字を見つけて、記事を読むと、夏休みという長期休暇を一部削って春や秋に振り分けることだった。
昔はエアコンも完備しておらず暑くてはかどらないから夏休みだと私は認識していたのだが違ったらしい。最近はエアコンが普及しつつあるが、来年度まで100%になるのだろうか。現在でも豪雪地帯は夏休みが短くし、その分冬休みを長くしていると聞く。各地の気候に合わせるのは納得がいくが、連休を分散させるためというのは納得がいかない。
子供の長期休暇を、大人の有給休暇取得や観光需要の喚起のために動かすのは、何たる恥知らずな企画なのか。
先のプレミアムフライデーもスーパーやデパートに紙が貼ってあるだけで、購買が増えたとは聞かない。むしろデパートは前年度われという無様な結果をたたき出し、経産省の間抜け企画であった。国民の多くはプレミアムフライデーなのものを認識していないか、すっかり忘れている。私は消費UPのための企画かと思っていたらなんと観光需要の喚起もねらっていたというのだ。労働者にとっては月末の繁忙期、体力のない幼稚園児や小学校低学年にとっては家でゆっくりしたい週末、ママ友やご近所でも一度も話題にならなかったので、スーパーやデパートの広告は無駄な経費だったであろう。主人の口から出たことも一度もなかった。
夏休みの分散は子供にとり、親にとり有益とは思えない。公立の小学校や中学校に通う児童生徒の兄弟はどうなるのか。幼稚園は私立が多いし、高校も私立が多い。兄弟の休みがそろわなければ家族旅行は無理だ。我が家も毎年4月にでる予定表を並べて、主人に夏休みの申請を頼んでいる。今年は4か所の夏休みで、個別に習い事や部活などもあるので調整するのは至難のわざである。一人っ子であってもキッズウィークと習い事や部活動が重なれば、家族旅行の企画は無理であろう。
そして、子供に合わせて有給休暇取得を促すのはやめて欲しい。労働者は子持ちの既婚者ばかりではない。既婚、未婚、子供の有無で有給休暇の優先順位がつくかも知れないこの企画は差別企画である。キッズウィークに合わせて有給休暇を取得するのではなく、有給休暇を取りやすいことが必要なのではないか。休みは旅行のためにあるのではない。家で過ごすも旅行をするも買い物をするも本人の自由である。観光喚起のために子供の休みを分散させることは、働く母親にとって保育園や学童保育に合わせて休みをとるのも苦労している実情ともかけ離れている。
2010年観光庁がゴールデンウィークや秋のシルバーウィークを全国5ブロックにて時期をわけることが検討された。これも観光需要の喚起であったが国民の28%の賛成しか得られず企画倒れになった。
最近の日本はおかしい。国宝にも観光客を宿泊させろと星野リゾートが破壊活動に匹敵する発言は商売人だから下品ですむが、安倍政権は後押しをしてしまった。観光庁は外人旅行者はスマホなどで利用しないのに、4か国表記を交通機関におしつけた。案内板を見るのはスマホ利用をしない日本の高齢者がメインだが、老眼には小さかったり頻繁に変わる電光掲示に困っている。さらに場所がないのか、視覚困難者の点字をさせてまでも押しやられてしまったのだ。非常に老人や障害者に冷たく、旅行者にも役にたたない観光庁である。
日本は観光立国ではなく技術立国だ。観光促進は構わないが、文化財の破壊や子供をだしにするのはやめて欲しい。