杉並区は公園を潰して保育園というが、小学校跡地周辺にビーチバレー施設?
限定地域の話でご存知ない方も多いと思う。現在、石原伸晃経済再生相のお膝元の東京都杉並区は、保育園か公園か、でもめている。杉並区は住民の声も大きい地域の一つでもあり、クレーマーと聞き流した方もいるかも知れないし、そもそも大多数がご存じない案件だろう。
東京都杉並区も過密地域の悩みとして保育園が不足し、用地の確保が難しい。そのため、杉並区の公園を保育園にしようという案が浮上しており、近隣住民ともめているのだ。赤子から老人まで利用し地域の憩いの場でもある公園。避難所にもなるが、保育園になればそれらはなくなる。騒音だけの問題ではないのだ。
では、杉並区は全く候補地がなく、つぶすべき候補の公園を列挙しているのであろうか。現在、廃校になった小学校と校庭、隣接する公園(現在は使用できず)がある。ここに福祉施設とビーチバレー施設ができると聞き、下高井戸駅から永福南小学校跡地を訪ねた。
南永福小学校は、神田川と並行にはしる細い袋小路の先にある。神田川を左手にみると、小学校への袋小路の左手には5軒すら家もなく、右手には小学校の校庭とそこから袋小路の入り口にかけて公園があるだけである。そして、神田川と反対の右手には墓地があり、小学校が廃校になり公園も立ち入り禁止になった現在、このビーチボール施設の建設は地元住民ですら目にする機会ない場所であった。福祉施設として保育園も含まれると耳にしているが、杉並区は既存の公園をつぶして保育園をたてようとするほど、保育園のニーズが高く住民ともめている。このビーチバレーボール施設がなければ、保育施設を拡充し100人定員が追加できるとの試算(計画も現在はないので試算の一つ)がある。それならば、現在公園をつぶすともめるのではなくビーチバレーボール施設をやめて保育園の拡充をすべきであろう。
私は、ビーチバレーを否定しているのではない。しかし公のサービスとして所有地は公の所属の最多の幸福を追求すべきだと考える。ビキニで砂場で玉遊びをするビーチバレー。これが公共の福祉より優先順位が高いとは思えない。海辺でおやりいただくのが筋であろう。
このように、杉並区民が公園か保育園でもめていいるとの報道にとどまり、対立構造をあおる報道に私は納得がいかない。公共の土地が、住民の意思とは別に使われ、他の場所でもめるのは非常に愚かなことだ。公務員も地元が揉めることは望まないであろう。杉並区は石原伸晃のお膝元であり、先日参議院議員選挙で当選した朝日健太郎はビーチバレボールの選手である。スポーツはいいが、日常生活を圧迫するのであればお断りである。女性の社会進出をごり押ししながら保育園よりビーチバレーの施設を造る矛盾に失望した。
撮影:アイアイ