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開催をずらすor中止しかない東京五輪 2020『私・俺の時代』は通用しない

暑い!岐阜県では40度ごえを記録し、各地で猛暑日が記録される日本列島の夏。

わずか20日間で東京23区内だけでも14名が熱中症で死亡愛知県でも小学1年生が短時間の校外学習の後、熱中症で亡った高齢者や乳幼児だけでなく体力がある現役世代も熱中症とは無縁でなく、千葉日報によると、千葉県でも農作業の方が死亡し熱中症が原因と思われ、荷おろし作業中の20代も倒れた。職種問わず、職業の有無に関わらず誰もが灼熱地獄の犠牲者になりうる。

『熱中症』・・・かつては『日射病』という言葉がそれに変わったのはいつだろう。調べたら1995年からという説があるがやはり最近一般化した言葉で急速に『熱中症』なる言は日本中に浸透した。職場で、住まいの中で、通勤通学途中下車に、そして学校で。

東京五輪の開催期間を見てみよう。なんと7月24日~8月9日。五輪招致ではこの灼熱地獄を「スポーツに最適」と呼び込んだ。なんでも欧米では秋に様々なスポーツイベントがあり五輪とぶつからないようにこの期間にされたとか。当たり前だ。スポーツは秋だろう。灼熱地獄じゃない。人が亡くなり倒れる中では選手、客もその犠牲者予備軍である。「何がオ・モ・テ・ナ・シだ。嘘吐き!」

さらに今回はボランティアを大量募集している。灼熱地獄の元での長時間の『ただ働き』をだ。学生には受験の点数の下駄を履かせ、就職に有利だと餌をぶら下げて。人様の大事な子供を灼熱地獄に誘うならばまずは保護者に説明するのがスジだろう。
中には夏休み家計を助ける為にバイトをしなければならない子がいる。経済的負担や待遇を隠し『感激、思い出づくり、体験』で純粋な若者を釣ろうとしている。まさに新興宗教の勧誘ではないか!

日本の名だたる企業がスポンサーに名を連ねている。彼らは何も言わないのか?
生保会社は黙ってスポンサーとして金を五輪委に金をむしりとられ、見てみぬふりをするのか。

政治家の発言もバカ丸出しである。都知事の小池百合子は首に濡れタオルというが、自身がまずエアコンなしで都知事の仕事をしてから言うべきだ。総理大臣の安倍晋三もカチワリがあると言う。ならば国会はエアコンでは使用せず、議員は自腹でカチワリを持ち込んで議論せよ。

東京の混雑対策として、祝日を移動したり、この2週間は仕事を休めとの発言もあったが、バカ言うな!派遣や日雇いやアルバイトにとり、2週間も休めば月給が半額になるのだ。給与補填もしないくせに無責任なことを言うな!このままではボランティアは不足し、現場はブラックになるであろう。そこに貴重な自衛隊や警察、消防などを張り付かせることは、日本全国の治安によりマイナスで、拒否できない公務員を猛暑で酷使する必要はあるのだろうか。

高度経済成長期(1955~1973)の1960年代当時活躍していた大人や子供であった今の中高年は「昔はこんなに暑くなかった」「今の子供は・・・」と異口同音に語る。変わったのは街並だけではない。「私の時は・・・」「俺の時代は・・・」が通じなくなるほど自然環境が激変した。学校に行って暑さで命を亡くす時代に突入したと日本人は自覚すべきだろう。

アスリートにも都民にも国民にも迷惑な灼熱イベントの東京五輪2020は秋に移行するか、辞退してほしい。

写真:共同通信より

 

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浅野 耀子

浅野 耀子

さざれ石の会の会員として、都内で街頭演説、室内トーク、コラム執筆。
障がい児の親としても、障がいとの共存を模索しながら、子供たちと共に成長を目指す発展途上中の母親。

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